CEATEC 2025 特設ページ
2025年10月14日〜17日に開催されるCEATEC2025の特設ページです。
CPS研究室の出展技術に関するポスターや動画を閲覧可能です。
人・モノ・機械の見える化によるボトムアップ型スマート工場の実現
- 次世代生産システム基盤の構築 -
展示ブース:ホール 5 ブース番号 5H304(岩手県立大学ネクストジェネレーションパーク内)
株式会社サステナ様・ムセンコネクト様と合同出展しています。
ピッチプレゼン:10月16日15時15分から岩手県立大学・企業学群セッションで行います!
※展示ポスターや詳細資料は下記画像をクリックしてダウンロードしてください。




取り組みの背景
2021年に欧州委員会が発表したIndustry 5.0のコンセプトは、生産効率の追求を主眼としてきたIndustry 4.0に対し、「人間中心」「持続可能性」「強靭性」という新たな価値観を提示しました。このコンセプトは、Cyber-Physical System(CPS)による自動化や最適化に留まらず、人間と技術の協調を通じて地球環境や社会全体の課題解決への貢献を目指すものです。
Industry 5.0の中核をなす人間中心の理念において、技術は人間を代替するものではなく、人間の能力を支援・拡張するためのツールとして位置づけられます。例えば、人とロボットが協働する現場では、危険または単調な作業をロボットが担い、人間は個々の特性や状態に応じて、より高度な創造性や複雑な意思決定が求められる業務に専念するといった協働が想定されます。このような協働は、働きがいの向上やウェルビーイングの実現に不可欠であるとされています。
この Industory 5.0 が目指す「人間中心のスマートファクトリー」を実現するための次世代生産システム基盤を、地域企業2社と本研究室で共同開発を進めています。
研究プロジェクトの概要
Industry 5.0 が目指す「人間中心のスマートファクトリー」の実現には、以下の3つが不可欠です。
(1)人・機械・モノのデータ収集
生産の3要素である人・機械・モノに関するデータを効率的に収集・統合する必要があります。この技術を株式会社サステナ様、株式会社ムセンコネクト様と共同開発を進めています。 本研究室では、主に作業者行動の分析手法の開発を担当しています。
(2)現場の知見と先端技術の融合
収集されたデータを蓄積するだけでなく、現場で起こる状態を文脈として捉え、人・機械・モノの関係を把握しながら可視化する必要があります。本研究では、伝統的に現場改善に用いられているインダストリアル・エンジニアリングの分析手法を収集データや機械学習で自動化することでこの課題を解決しようとしています。
(3)人間中心を考慮したデータモデリング
本研究では、Industry 4.0 で議論されてきた機械中心のデータモデリングを拡張し、人間中心のデータモデリングの開発を進めています。オントロジー設計はもちろん、随時変化する作業者の状態を捉え、人・機械・モノ・活動の関係性の記述を動的に生成する手法の開発に取り組んでいます。